ヴィンテージのスピニングフォブです。

"フォブ" とは懐中時計のチェーン等に取り付ける
装飾品のことで、中でも一部のパーツがくるくると
回る作りのものはスピニング(spin／回転)、
スピナーフォブなどと呼ばれています。

今作もその名の通り、ゴールドの透かし枠の内側に
セットした立体パーツが縦方向に回転する仕組み。
パーツには三つの面があり、それぞれカーネリアン、
オニキス、ブラッドストーンと異なる石が留められて
います。

赤茶色のカーネリアン、漆黒のオニキス、深緑の中に
紅色が点在するブラッドストーン。
メインカラーの定まらない装飾品は、ともすれば
落ち着きを欠いた印象にも繋がりますが、こちらは
シックで相性も抜群のカラーリングです。

艶感の一致も手伝って、「選択を楽しめる」という
多色の良い点のみが前面にアピールされています。

驚くことに、パーツの一部を脱落することなく
スムーズに回転させるという繊細な技術を要する
装飾品は、百年を優に超える古い時代から
製作されていました。

デザイン等を見るに、おそらく今作は1800年代
ヴィクトリアンの作品を模し、後の時代に作られた
ヴィンテージ品だと考えます。

当時であれば例えばイニシャルを彫り、封蝋印として
実用的な役割を与えられたのかもしれませんが、
現代ではフォブはもちろん、ペンダントヘッドや
ブレスレットのチャームとして、幅広く装いに
取り入れられることをお勧め致します。

カンの部分に "375"、"Birmingham" 、ホールマークの
国際条約加盟国を示す刻印が確認できます。

年代　　1970年代頃
国　　　イギリス
素材　　カーネリアン オニキス ブラッドストーン 9金
サイズ　 2.3cm×1.8cm（丸カン含む）

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