花と葉がメインモチーフのブローチは、ハスケルの右腕と
称されるチーフデザイナー、FRANK HESSによるものです。
赤ガラスをセットした一輪の花を中央に据え、いくつかの
小花や葉を、僅かに左右の配置を変えながらあしらっています。
軽やかなメタル使いや、半透明のエナメルを載せる手法は、
19世紀のアンティークジュエリーから着想を得たのかも
しれません。
メタルを縒ったリースや、葡萄の房のように揺れるパール
フリンジも大変クラシカルな印象です。
ひと目でそれと分かる鮮烈な個性を纏うヘスの作品の中では、
比較的正統派に属するともいえるデザインでしょうか。
とはいえやはり、各パーツの色合わせや形状、種類といった
一つ一つに、また完成した全体の姿に、FRANK HESSならではの
繊細な感性と独創性とが感じられるのです。
裏側に「MIRIAM HASKELL」のサインがあります。
年代 1950年頃
サイズ 約6.8cm×4.5cm
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