華やかなトップが印象的なコーラルのネックレスです。

五種の花と蕾が細やかに彫り分けられ、フリル状の
花びらの柔らかさまでもが丁寧に表現されています。
葉も驚くほど薄く、縁の極小のぎざぎざも見事です。

トップ部分は、花や葉の各パーツを先端に刺した針金を
土台となる金属に付け、一つずつの高さや角度を変え
バランスをとるという、当時のコーラルジュエリーに
多く見かける手法で作られています。

その立体感はコーラルに直接彫りを施す以上のもので、
フロント、サイド、どこから眺めてもボリュームのある
美しい仕上がりです。

ネックレス部分は直径二ミリほどのコーラルビーズを
三本連ねています。
可愛らしいサイズや丸くつるんとした感触、所々に
混ざる淡い色合いが、鮮やかで生命力に満ちたトップの
オレンジカラーにほんのりと優しさを加える、大変
相性の良い組み合わせです。

花びらに二ヶ所ほど僅かな欠けが見られますが、作品の
クオリティーを損なわない程度と考えます。

年代　　1800年代後期
国　　　イタリア
素材　　コーラル
サイズ　長さ約43cm　トップ部分約6.5cm×3.5cm

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