19世紀後期頃製、ガーネットのブレスレットです。
特徴的な濃い赤色は、ヴィクトリア時代に人気を博した
ボヘミア(現チェコ)産のガーネットと推測されます。
使用しているガーネットの総数は60石以上、その全てに
平面を組み合わせ先端を尖らせたカットが施されています。
光の当たり具合により、ある箇所では鮮やかな赤色が覗き、
またある箇所ではきらきらと反射光が輝くという、
石そのものの魅力を最大限に引き出す美しいカットです。
中でも愛らしいクローバーを象るものには、多くの同様の
ガーネットジュエリーと比較し、かなり厚みのある石が
使われています。
正面から眺めた際に楽しめる、揺らめくような明赤〜暗赤色の
グラデーションは、平坦な石やカットではなかなか
生み出すことができないでしょう。
腕周り部分の均等で隙間のないセッティングや、三つ葉の
中心、茎にまで小さな石をあしらっている様子から、
丁寧につくられた作品であることも分かります。
クローバーの葉の一石に小さなカケがありますが、
作品全体のクオリティーには影響しない程度と考えます。
年代 1800年代後期頃
国 イギリス
素材 ガーネット
サイズ 手首周り約17cm
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