エナメルとダイヤモンドのフラワーモチーフリングです。
19世紀後期〜20世紀初頭頃製と推測されます。
五枚の花びらを彩る深い青色のエナメルは、少々の紫味を
帯びた大変美しい色合いです。
緩くカーブをつけた地金に濃密なエナメルを載せることで、
花全体をふっくらと柔らかく、立体的に見せています。
花弁の一枚一枚にあしらわれたダイヤモンドは、きらりと
光る雫をイメージしたものなのでしょうか。
三角形の枠と小さな爪を用い、石の形に合わせて裏側を
丸く開いた丁寧なセッティングです。
モチーフ中央で輝くダイヤモンドには、初期のブリリアント
カットが施されています。
花びらに埋め込まれたシングルカットの石よりも輝きが強く、
また高さのある爪で掲げるようにセットしているため
存在感が際立ちます。
ダイヤモンド、エナメル、ゴールドの各素材、フロント、
サイドの眺め等、様々な要素においてデザインや配置に
工夫を凝らしていることが分かる、芸術性の高い作品です。
リング内側に585(14金)の刻印。
エナメルに少々の欠けが見られますが、作品全体の
クオリティーは損なわないものと考えます。
年代 1800年代後期〜1900年頃
国 ヨーロッパ
素材 エナメル ダイヤモンド 14金 シルバー
サイズ 13号
サイズ直しについて
当店ブログにて他の画像をご覧いただけます。